彼女 1年前のある日 気が付くと目の前に居た

彼女 ただ何も言わずに 淋しそうな目で

彼女 放っておいたら 何処までも飛んで行きそう

彼女 無邪気にはしゃぎ 素直に笑う

彼女 何時でも何処かに 不思議な物を隠し持つ

彼女 近くに居るかと思えば 遠く離れる

彼女 誰も知らない 本当の彼女

彼女 皆が知ってる 虚像の彼女

彼女 昨日と今日と 明日の間をさまよう

彼女 それさえもおそらくは 平穏な日々

                         1987 Apr


話題:散文